● 2007年 第1回定例会(2月13日〜3月14日) 
 ● 2期目最後の代表質問
退陣を表明した煙山区長、宮下教育長に対し、下記の6点について、鋭く問いました。区長は年賀状大量配布に関する質問に全く答えず、再質問をしましたが、その質問に対しても、答弁にならない答弁を繰り返しただけでした。
(1)区長の区政運営について  
       (2)2007年度予算について
       (3)子育て支援について 
       (4)元町公園について 
       (5)区立小・中学校の将来ビジョン(素案)について
       (6)区立第5・第7中学校統合校建設について
2007年、第1回定例会にあたり「市民フォーラム」を代表して質問をいたします。
 区長は、1月30日、突如、健康上の理由から4月の文京区長選挙に出馬しないことを明らかにされました。健康上の理由とのことですから、一日も早く健康を回復されるようお祈りいたします。
私達は過去6回、乳幼児医療費の無料化の対象拡大を議員提案しました。また、区内循環バスの導入も区民とともに求めてきました。これらの区民要望が07年度、やっと予算化されたことは喜ばしいことです。しかし、区長の下で提案された「基本構想」や「自治基本条例」、「新行財政改革推進計画」については、区民の合意形成を図らず、終始多数意見だけで強引に策定したことは、猛省すべきです。
 区長としての重責を担う以上、区民の負託に応え、最後の最後まで真剣に区政に取り組んでいただきたいとお願いし、(1)区長の区政運営について(2)2007年度予算について(3)子育て支援について(4)元町公園について(5)区立小・中学校の将来ビジョン(素案)について(6)区立第5・第7中学校統合校建設について、区長ならびに教育長に質問をさせていただきます。誠実かつ率直な答弁を期待します。

(1) 区長の区政運営について
まず始に区政運営と法令遵守について伺います。
 元町公園に関する「ふるさと歴史館だより」の廃棄処分費用については、住民監査請求でその違法・不当性が問われており、文京区のコンプライアンス=法令遵守の基本がまったく区政に欠落していた実態を露わにしました。マスコミでも報じられた廃棄処分にかかわる関係書類の偽造は、公文書の信用性のみならず、文京区の公務自体への信頼をも失墜させ、その責任は重大と言わざるを得ません。
 再発行時に交わされた契約書は、廃棄処分の発覚を恐れたためか、契約名も日時も偽り、契約金額には廃棄処分費用も含まれていました。この事件について、区長が責任を明確に取らなかったため、強引な区政運営の姿に区民の批判が集中しています。このような文京区への公務自体への不信を招く行為について、今でも区長は反省すべきと考えていないのか、伺います。
 区長の年賀状の大量配布は、「文京区長 有権者に年賀状 公選法に抵触の可能性」とマスコミで報じられました。総務省選挙課のコメントも「最終的には司法が判断することだが、公選法に触れる可能性がある」としています。
 区長も、取材に対して「公選法の規定は承知しており、違反と指摘されればその通り。大変遺憾に感じている。」と述べていますが、公職選挙法についての認識と、年賀状の配布リストの入手方法、配布した枚数について改めて、区長に伺います。
 報道では、年賀状を受取った区内在住の区審議会委員は、「個人的なお付き合いはなく、過去にも出したことももらったこともなかった。選挙前だけに疑問を感じた」と話しています。区長の「正月に答礼を書く時間がなく、毎年年賀状を頂く方への答礼のつもりで事前にだした。」というコメントと矛盾しています。
 文京区個人情報の保護に関する条例では、「区民の基本的人権の擁護と信頼される区政の実現を図ることを目的」とするとしていますが、条例の基本精神を揺るがす問題です。新宿区では、個人情報を記載した文書を新宿区が流失させたとして訴訟がおこされ、東京地裁はプライバシーの侵害を認め、賠償を求めています。
 条例の第24条で「実施機関は、この条例による実施機関の個人情報の取扱いに関する苦情について、迅速かつ適切に対応」としていますが、既に当事者である区民より区に事実確認が求められていますが、どのように調査をしているのか、伺います。
 マスコミで報じられた方を含め、個人情報保護審査会委員、都市計画審議会委員、地域包括ケア推進委員会委員等へも年賀状が送られたとのことですが、その方々からは、「今まで区長に年賀状を出したことも頂いたこともない」と聞いていいます。
 公募委員等の方々に区長は年賀状を出されたのですか。もし出したなら、その公募委員等の住所は、どのように入手されたのか伺います。条例の第35条では「一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」とされていますが、今回のケースは、個人情報の保護に関する条例に抵触する行為なのか、改めて伺います

次に、情報公開について伺います。
 区長が元町公園の都市計画変更を諮問した昨年7月の都市計画審議会以降、昨年12月までの情報公開請求に対する区長部局の全部非公開の割合は、信じられないことに12%です。一部非公開をあわせると約60%の公文書が非公開となっています。
 文京区の情報公開条例は、その目的を第一条で、「この条例は、区民の知る権利を保障し、区民の行政情報の公開を請求する権利を明らかにする」「区民の区政への参画の促進を図り、区民との信頼関係の下に公正で開かれた区政を実現することを目的とする。」としていますが、この隠し事を乱発する非公開の実態では法令遵守とは言えません。
 「行政情報の公開義務」は条例の基本です。自治基本条例の第31条でも「区民等の行政情報を知る権利を保障」「区政に関する情報を積極的に公開する。」と定めていますが、情報公開請求に対する非公開決定の乱発は、区政への信頼を大きく損なうものです。
 「区民に説明する責務」「区民の区政への参画」「区民との信頼関係の下に公正で開かれた区政を実現」するためには、区長は、非公開決定した元町公園等に関係する文書を全て公開し、隠し事の区政を反省すべきです。如何でしょうか。

区政運営に関する質問の最後として、自治基本条例と区民参画について伺います。
 区長は、一昨日の所信表明において、8年間の区政を振り返り、様々な課題にまい進し、文京区政の骨格作りとしては「自治基本条例の制定」を行ったことを成果としてあげられました。また、就任以来一貫して開かれた区政の実現と区民参画を推進してきたとも述べられました。しかし、この間の煙山区政は、区民からみて開かれた区政、真の区民参画が図られた区政であったでしょうか。
 2003年、4年前の第1回定例会において私は「区民自治について」区長に質問しました。その中で出張所廃止や柳町幼稚園の3年保育実施の中止において、住民が提案・参画・決定する住民自治で進められていない実態を指摘するとともに、文京区政を真の区民自治で進めていくことを求めました。
 その後、区長は区民憲章の作成に着手し、2005年、協働・協治を謳った「文の京自治基本条例」を制定しました。条例制定後、協働と言う面では区内の大学等との連携が着々と進められておりますが、区民を置き去りにしている感が否めません。さらに、協治と言う点では大いに問題があります。
 自治基本条例には政策の立案からの区民参画が定められています。しかし、この間策定された子育て支援計画や障害者計画などの策定にあたり、私たちは当事者の声を計画に反映するためにも、ワーキング形式等で充分に議論していくことを何度となく、求めてきました。しかし、審議会の公募委員枠が若干増員されただけで、依然として審議会形式での検討にとどまっており、審議会に参加した公募委員会から「行政の案にお墨付きを与えているだけの審議会ではいけない」との厳しい発言がありました。
 寿会館廃止については、「高齢者の活動の場をなくさないで」との多くの高齢者の声は全く生かされず、一方的に廃止、交流館への転換が強行されました。  
 自治基本条例制定後、政策立案過程からの区民参画が進んでいると、区長はお考えでしょうか。
新行財政改革推進計画については、区民が参加する協議会でも検討が行われています。しかし、行財政改革が必要であるとの根拠として示された「90億円の財源不足」は、「5年間の区税収入の伸びを0とする」と言う到底、考えられない想定により導き出された数値であり、その誤った数値に基づき、寿会館やその他老朽化した施設の売却、保育園職員を含めた職員300人の削減が検討・計画化されてしまいました。
 区立小・中学校将来ビジョン(素案)や、それに大きく関連する新大塚公園、元町公園に関しても、区民への説明責任、情報提供、政策立案からの区民参画が全く図られず、真の区民参画が実現していません。
 これは、私たちが、条例制定時に指摘したように、この条例が理念条例にとどまり、区政のあらゆる政策に関して、立案・実施・評価の各段階への区民等の参画が保障される新たな仕組みづくりがなかったことや、区民意見をどのように政策に生かすかがルール化されていないことが原因と考えますが、いかがでしょうか。

(2)次に2007年度予算について質問いたします。
まず始に予算編成の基本的な考え方について伺います

 煙山区長が1月30日に、区の来年度予算案の説明のための記者会見の場で、区長として今期限りでの退任を表明したのは、区民にとっては唐突であったばかりでなく、本格予算を退任発表と同時に行うことは、地方自治の責任を持つ首長として異例なことです。
 四月に行われる区長選挙に煙山区長が立候補しないということは、区民から新たに選ばれた区長がその公約にしたがって4年間の予算執行を通じて区政運営にあたるということです。
 しかし、現区長が予算を議会に上程し議決を受けた場合は、その議決が新区長を縛ることになり、新区長は1年間、公約を果たすことが出来ないという事態も予測され、新区長を選んだ区民の意思が無視されることになります。
 骨格予算とは、首長や議員の改選を目前に控えている場合に、新規の施策等を見送り、政策的経費を極力抑え、義務的経費を中心に編成される予算を言い、多くの道府県では知事の改選前の予算を骨格予算とすることは常識です。
 2007年度予算は、「協働・協治都市―「文の京」の新たなステージへーを目指す予算」とされていますが、煙山区長の新公共経営の理念に基づく予算編成、新行政改革推進計画の反映、公有財産の有効活用を、新たに四月に区民によって選ばれる区長に押し付けることは民主主義のルールから逸脱する行為と考えなかったのか、伺います。
 特に、教育関係予算では、文京区立小・中学校将来ビジョン(素案)の下に未来を見据えた教育の推進が描かれ、学力の向上や安全・安心な学校づくりや、学校規模に応じた教科担任制2校の導入が示されています。素案の白紙撤回もしくは大幅な見直しを議会の全ての会派が求めている状況下で、この予算案を提案すること自体が異常です。
 区長が今期限りでの退任を表明している以上、将来ビジョンに関わる全ての予算、新大塚公園を兼用グランドとする第五・第七中学校統合に伴う整備7億3523万円、教育センター移転関係経費1626万円、多くの区民と造園学会等が反対し、都市計画変更が継続審議となっている旧元町小学校跡地等活用関係経費1500万円、旧元町小学校解体工事1億円は、到底認められるものではありません。予算から削除すべきと考えますが、如何でしょうか。
  2007年度の組織改正についても同様です。退任する区長が、次に民意で選ばれる区長の公約に影響するような危機管理室の設置や、男女共同参画の後退にもつながる特命担当課の減員は行うべきではありません。区長の見解を伺います。

(3)第三の質問として、子育て支援について伺います
 煙山区長は2006年度、2007年度予算において、子育て支援を重点施策の一つに位置づけましたが、この8年間、区長が積極的に子育て支援に取り組んできたと評価することはできません。
 子育て家庭への経済的支援としては、本年10月から実施することとなった乳幼児医療費の助成拡大がありますが、これまで「市民フォーラム」が6回提出した議員提案や、毎議会ごとに区民から出された請願を無視し続け、都の助成制度決定を受け、昨年秋にやっと助成拡大を決めたのは、あまりにも遅い決断と言わざるを得ません。今回、私たちは6月実施を議員提案いたしましたが、一刻も早い実施を強く求めます。
 子ども家庭支援センターの開設についても、乳幼児医療費の無料化の対象拡大とともに、子育て支援の成果の一つとされるのでしょうが、この子ども家庭支援センターの設置について、私は、99年、議員に当選した直後に提案し、その後も、「市民フォーラム」は、何度となくこのセンターの早期設置を求めてきました。区長は、その都度、「設置を検討しない」と答弁されました。そんな答弁を繰り返したにも係らず、2003年の選挙の直前に、急遽、設置を決定したことを区長はお忘れでしょうか。
 設置場所について、私たちは、豊島区の子ども家庭支援センター等を視察し、独立した施設での開設を提案しましたが、スペースも充分でないシビック3階での開設となりました。さらに、本年度、基幹型への移行に伴う職員の増員により、3階だけではスペースが足りず、3階と12階の2箇所に分かれて事業が実施されることとなり、職員にとっても利用者にとっても使いにくいものとなっています。
 このような状況を解消し、さらに、千代田区で実施しているような子どもの総合相談窓口の設置、子育て中の保護者が集い、活動できる場にするなど、子ども家庭支援センターの機能拡充を図るべきです。そのためにも、新たな場所への移転も含め検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 今年度、中小企業向け子育て支援事業として、従業員300人以下の事業所に次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画の策定に対し低利融資を行うとともに、計画事業を実施する場合には補助を行う事業を新たに実施しました。この制度を利用した事業所の従業員に対する子育て支援はどの程度進んだのか、その評価はどのように行っているのか、伺います。
 2006年度から実施された子育て支援券交付事業は来年度も引き続き実施されることとなり、本年度同様1億円余が予算化されました。男女協働子育て支援部の事業の中で、児童扶養手当や医療費助成事業を除けば1億円を超える事業は他にはありません。この支援券発行事業が子育て支援として有効であったか、きちんと検証し、区民に示すことが求められています。2006年度の事業がほぼ終了した今、どのような商店で、いくら使われたのかをお示しください。子育て支援券交付事業の導入時にも指摘しましたが、この検証いかんによっては、事業の継続自体を見直し、より有効な子育て支援へ転換することを求めます。
 子育て支援として求められているのは財政的な支援のみではなく、安心して子どもを生み、育てることができる子育て環境の整備であり、区民からの要望が高いのは保育園の整備です。
 しかし、文京区の認可保育園の現状は、いつでも入れる状況ではなく、年度当初においても多くの待機児が出ています。2006年4月の待機児数は49人で、児童福祉法により自治体に保育計画策定が義務付けられる待機児数の50人をかろうじて下回ったものの、これは4−5歳児クラスの定員を弾力化し、なんとか達成されたものです。2007年度の保育園入園応募状況も、2006年度と同様とのことでは、昨年と同じように弾力化を行ったとしても、昨年と同じ、あるいは昨年以上の待機児数が出ることは明白です。
 2005年3月、文京区は子育て支援計画を策定しました。しかし、この計画策定に際し、人口動態などから保育園入園者の将来予測を立てることもせず、「区立保育園の改修時に定員増を図る」あるいは、「認証保育所の新設・拡充を」などと言った消極的な計画しか立てませんでした。
 待機児解消の抜本的な対策をたてず、例年、50人にも及ぶ待機児を生じさせている状況を区長はどのように捉えているのか、伺います。

次に、保育ビジョンについて伺います。
 昨年秋、区長の諮問に基づいて保育ビジョン策定検討委員会が設置され、公募区民を始、各委員が精力的に検討を行い、その検討結果が昨年12月に「中間のまとめ」として公表されました。私は、9月15日から2月1日までの7回の検討委員会を傍聴し、「中間のまとめ」とそれに対する区民意見等を読みましたが、この「中間のまとめ」を年度内に「最終報告」とすることに懸念を抱かざるを得ません。
 策定検討委員会の発足当時にも指摘しましたが、この検討委員会の構成メンバーが保育園関係者に偏っており、その結果、現在は教育機関である幼稚園を今後、文京区の「保育」にどう位置づけていくのか、などの議論がほとんど行われませんでした。
 委員の方々がワーキング・グループに分かれ、グループごとに討議し、各グループの提言をまとまりましたが、それぞれの提言について、委員間で充分に議論・検討するにはあまりにも時間がなさすぎたように思えます。さらに、認可保育園父母の会の要望にもあるように、議論を進める際の基礎的データーも不十分だったのではないでしょうか。
 保育ビジョンは現在ある子育て支援計画の見直しの際の指針になるなど、今後の文京区の保育のありようを決める大事なものであることから、拙速に最終報告を作成せず、構成メンバーを拡充し、より幅広い議論を行っていくべきと考えますが、いかがですか。
 子育て支援は重要な政策課題であり、子育て家庭に支援の手を差し延べることも必要ですが、高齢者がいきいき暮らせる文京区であるか、障害をもっても安心して暮らせる文京区であるか、子育ての先にある社会が明るいものでなければ少子化は克服できません。区長の高齢者や障害者に対する施策は十分なものであったでしょうか。国の制度にのみとらわれ、制度の欠陥を埋める施策に乏しいものであったと指摘せざるを得ません。

子育て支援についての質問の最後に柳沢伯夫大臣の「女性を産む機械」発言についてひとこと述べさせていただきます。
 私自身、この言葉にはとても憤りをおぼえ、柳沢大臣の罷免を求める賛同者となりました。しかし、私たちの怒りは、大臣が「女性を産む機械」に喩えたことだけではありません。
 今日、非正規雇用は雇用全体の1/3とも言われており、安定した将来像を描けなければ、出産どころか結婚にも踏み切れず、少子化だけではなく非婚化が進んでいるのが実状です。
 安定した雇用を拡大し、将来に希望を持てるようにし、さらに男性も女性も仕事も子育ても社会参加もできる、真の男女共同参画社会を実現することが少子化解決の鍵ではないでしょうか。
 そんな社会の実現こそ政府、特に厚生労働大臣の役割であり、その役割を充分に果たさず、女性にのみ頑張れなどと発言するのは厚生労働大臣としての資質に全くかけており、発言の撤回、謝罪ですむ問題ではなく、早急に辞任すべきです。

(4)四番目として元町公園について伺います。
 元町公園の都市計画変更については、区は委託した財団法人・文化財建造物保存協会による「元町公園現況調査報告書」をもとに、元町公園の都市計画変更に伴う建築計画についての案を示しました。しかし、この案では「歴史性の継承」を検討しただけで、旧元町小学校と一体化した震災復興公園としての元町公園の文化財的価値、景観的価値については検討せず、一部を保存するにとどまっています。
 この建築計画とイメージ図については、文化庁は文化財的価値を調査することが必要で、「現況調査報告書」では不十分だとの意見を区に伝えたとされていますが、如何でしょうか。
 先の都市計画審議会において、文化財保護審議会、景観審議会に諮るよう要請があり、7月に引き続き、再度、継続審議となりました。しかし1月22日に行われた景観審議会は正式な諮問を受けての審議ではないため、この審議会そのものの位置づけがあいまいであること、また具体的な資料不足などの理由で、再度、景観審議会の開催が求められました。
 それを受けて急遽2月6日に開かれた景観審議会では、建築計画に基づくイメージ写真が配布されました。しかし、「なぜこのような高さになるのか」「この近辺には高い建物がないのに、景観上問題では」「日影の影響はどうなるのか」など、大半の委員が区の建築計画に対する疑問や異論をとなえ、「この程度の資料では景観を論じられない」「特別な組織をつくり、議論をすべき」との意見もだされ、景観審議会としての結論は出さないまま、終了しました。
 区は景観審議会の議論を都市計画審議会に報告するということですが、要点をまとめて報告するのではなく、会議録を早急に作成し、都市計画審議会委員に配布すること、また、情報公開で非公開とされている全ての資料も区民に早急に明らかにするよう求めますが、如何でしょうか。
 元町公園は総合体育館の建て替え問題が大前提である以上、体育館建て替え問題そのものを論じる必要もあります。景観審議会でも資料不足や区の説明責任が再三問われる状況は極めて異例のことであり、区は真摯に受け止め、「都市計画変更ありき」ではなく、都市計画変更の諮問を正式に撤回すべきですが、如何でしょうか。
 教育委員会は、湯島の総合体育館の建て替えを以前から認めており、元町公園の変更に関しては、文化財保護審議会委員からの意見聴取を行い、審議会には図らないという区の方針を了承してしまいました。私たちが何度も主張しているように、教育委員会は文化財保護審議会に正式に諮問すべきと考えますが、教育長の見解を伺います。
 旧元町小学校跡地等利用検討部会11月14日の会議録要旨によると、すでに「現在の総合体育館から移設する機能と規模について」の検討が始まっており、今後の対応として「体育館については現行の機能・規模を維持し、その他施設として子育て支援関連施設、区民開放施設、防災機能の向上の機能を入れることに加え、健康やリラクゼーション機能も加えたい」という方針が確認されています。その後も検討会が2回行なわれていますが、その会議録要旨は非公開扱いになっており、内部での検討の進展は知ることができません。
 その一方で、区は、総合体育館の利用者等に対し、総合体育館の老朽化に伴い新たな体育施設を計画しているという説明で12月25日〜1月31日までアンケートを実施しましたが、この回答結果を体育館の規模を縮小させるための論拠に使われるのではないかという不安の声も聞かれました。体育館にどんな施設があるとよいかという問いにより、競技人口の少ない競技のための施設が削られては、新しい体育館を作る意味がありません。このアンケートの目的と回答結果をどのように用いるのか、お答えください。元町公園の都市計画審議会決定をみないうちに、このような検討が進められていること自体が問題です。
 体育館建て替え問題についても、区立小・中学校将来ビジョン(素案)の中の昭和小学校と駕籠町小学校を統合し、校地拡張のため、隣地の東洋文庫を現湯島総合体育館に移転させることに端を発しています。このドミノ倒し的な将来ビジョンを新区長に引き継ぐことなく、東洋文庫との交渉を白紙に戻すべきです。体育館建て替えは将来ビジョンと切り離し、元町公園の都市計画変更による建築計画ではなく、様々な案を提示し、幅広く区民参画で検討する場を設定することを提案します。

(5)5番目として、区立小・中学校将来ビジョン(素案)について伺います。
 1月27日の週刊東洋経済に掲載された宮下教育長のインタビュー記事によると、教育長は「教育委員会にとって最大の課題は児童生徒の学力をいかに向上させるかということ。そのため教育環境を整えることが責務だ。ここに「素案」の眼目がある。学校の統廃合計画をセットにしたので、保護者や住民の反響が大きくなったのは当然だし、十分予測していた。私どもの趣旨をご理解いただき、同じ地平で議論いただくための材料を提案したという気持ちだ。だから、これからたくさん話し合う機会を持ちたい」と述べています。しかし、学力向上を最大の課題とするのであれば、現在の素案には課題に対する取組みが明確に示されていません。
 学力向上のために教育環境を整えることが教育委員会の責務であるなら、箱物を作ったり、壊したりすることや、広い校庭を設けることではなく、素案に対する保護者アンケートの回答にみられるように、「教育の質」を高める取組みを最優先すべきです。
 同じく保護者アンケートの設問にある「通わせたい区立学校の環境について」の回答は、小・中学校保護者ともに「校長を含めすべての教師が児童一人ひとりを把握しやすい学校」を第一位にあげています。教育部局はこれら保護者アンケートの結果を今後どのように反映させるのでしょうか。具体的な方針をお示しください。
 また、「学校の統廃合をセットにした」とのことですが、安易なセットがいかに保護者や児童・生徒、地域に不安を与えるものであったか、教育委員会には猛省を求めます。
 教育長が同じ地平で議論を望むのであれば、教育委員会がまず同じ地平に降りなくては議論が始まりません。区民説明会やパブリックコメントで得た区民意見を真摯に受け止め、区民との議論をすべきです。
 これまで私達、市民フォーラムは昨年8月、10月、12月、本年1月の4回、区長・教育長に緊急要望・提言を行い、「区立小・中学校将来ビジョン(素案)」をいったん白紙撤回し、新たなビジョン作成のため、地域や保護者を含めた区民参画での協議体の立ち上げを求めてきました。この2月2日には新生クラブ、公明党、自由民主党からも素案について「大規模校対策など早急に見直しを行うこと」「今後の検討に当たっては、幅広く文京区民の意見を反映し、意見集約を図るため保護者、地域代表等を含めた協議機関を設置すること」の2項目を記した要望書が提出されました。これで遅ればせながら、議会の全会派が将来ビジョン素案には賛成できないことを明確に示したことになります。教育長はこれら議会の要望にどのように応えるのでしょうか、伺います。
 現状の教育がかかえる問題点に目をつぶり、新しい学校づくりにのみ走る事は、教育改革をトレンディーな問題としてだけ捉え、改革だけを追いかけ、現場の教師や児童・生徒に負担を強いることになります。これでは、学力のみならず、未来を担う人間をじっくり育てる教育が文京区から消えてしまうことになります。
私達は区立小・中学校将来ビジョン(素案)の白紙撤回を再度、強く求めます。区民や議会の要望を真摯にうけとめた教育長の将来ビジョンに対する考えを明確にお答えください。

(6)最後に区立第五・第七中統合校建設について伺います。
 2005年10月25日、教育委員会決定された区立小中学校将来ビジョン(素案)骨子は、区民とりわけ地域住民との協議もなく区立第五・第七中を統合するという将来像を先行決定しました。区長及び教育部局は、再三の説明会開催要望が区民から出されたにもかかわらず、これを無視し強引に統合校建設計画を進めてきました。
 この間、2006年11月7日には、新大塚公園と教育センター敷地に統合校建設を予定した教育委員会決定を変更せざるを得なかったことは、この計画がいかに拙速に決定されたものであったかを露呈するものです。
統合校の建設にあたっては、みどり公園課の「公園を校庭との兼用工作物として利用する」ことに関する区民説明会も兼用工作物の事前調査を十分行うことなく開催したものであり、近隣住民の納得、合意は得られていません。
 2006年6月6日の「教育委員会決定」において、教育委員会は統合校建設について、「多くの学校関係者の参加を得た第五・第七中学校統合に伴う新しい学校づくり協議準備会において、新校開校に向けての準備が着実に行われていること」との2つの事由を述べていますが、統合を推進するために既成事実を作ったことは非難されるべきです。
 その準備協議会の中からも、昨年11月の教育委員会決定の変更を受け、「計画が変更になったのであれば、七中跡地に校舎を建てたほうがよいのではないか」「学校とグラウンドが離れているのは使い勝手が悪いと思う」などの意見が出始め、校舎整備に対する意見についても、教育部局は「実施設計での検討材料にしたい」と今後への引き延ばしに始終しています。
 また、統合校建設地に予定される教育センターのあり方についても、学識経験者や区民を交え、文の京にふさわしい教育センターのあり方を議論すべきであり、素案の犠牲者にすべきではありません。教育センターの今後のあり方について、東大との「学びの環プラザ」をめぐる協議も含め、現在の状況と今後の見通しをお示しください。
 1月17日、文京区立第五・第七中学校統合校建設工事実施設計等業務委託の入札が実施され、区の予定価格を4千万円も下まわる価格で落札され、区民の合意が得られないまま統合校の設計が始まります。
区長、教育長! 統合校建設の教育委員会決定を変更せざるを得なかったのは、区民の反対によるものではなく、そもそも、当初より区民無視で、拙速な判断の下に行われた計画だからなのです。   
 変更計画は、統合校入学予定の生徒にとっても、新大塚公園利用者にとっても、望ましい計画ではありません。区長が今期で退任を表明された今、区長部局とも関連する第五中学校、第七中学校の統合を白紙に戻すのが区長としての最後の仕事と思います。区長の勇気ある決断をお伺いいたします。 
 区長答弁
村越議員のご質問にお答えします。

最初に、区政運営に関するいくつかのご質問にお答えします
まず、元町公園に関する「ふるさと歴史館だより」のお尋ねですが、本件については、当時の教育委員会事務局において、組織的な対応がなされていないままの発行であり、再作成することが望ましいとの判断から、廃棄及び再作成することとしたものであります。事務手続き上、適正さを欠いた点はあったものの、判断に誤りがあったとは考えておりません。

次に、年賀状についてのお尋ねですが、
まず、公職選挙法の認識等につきましては、私としては、大変遺憾に思っております。
次に、差出先や条例に係るお尋ねにつきましては、私の政治家としての情報に関することでございますので、答弁は差し控えさせていただきます。

次に、元町公園等に関する情報公開についてのお尋ねですが、
本区においては、他の自治体に比べ先進的な情報公開条例を制定し、区民の知る権利を保障しております。元町公園等に関する情報公開につきましても、情報公開条例に則り、適切に対応しております。

次に、自治基本条例と区民参画についてのお尋ねですが、
私は、自治基本条例制定後、区民参画は、着実に浸透していると認識しております。
また、区民参画の手法については、審議会、ワークショップ、説明会、協議会など様々な手法があり、個別の課題に応じた対応を行っておりますので、単一的にルール化する考えはございません。

次に、新年度予算についてのお尋ねですが、
  
行政の継続性は、区民生活の安定にとって大変重要であり、平成19年度予算は、文京区基本構想に基づく第二次基本構想実施計画の最終年を締めくくるものであるとともに、喫緊の区政の課題の解決に向け区長としての責任で編成したものであります。
 なお、組織改正につきましては、時代の変化に対応したものであり、人員につきましては、業務量に応じた適切な配置を行ったものであります。

次に、子育て支援に関するいくつかのご質問にお答えします。
まず、子ども家庭支援センターについてのお尋ねですが、

 子ども家庭支援センターはこれまでの間、シビックセンター内に設置している特色を生かし、関係機関との連携が図りやすく、利用者の利便性も高く、順調に運営しているところであります。
18年度からは児童虐待への対応強化を図るための人員増により、別の階に分かれて運営しておりますが、新たな場所への移転については、今後の事業の推移をみてまいりたいと存じます。

次に、中小企業向け子育て支援事業の実績と評価についてのお尋ねですが、
今年度より実施している子育て支援奨励資金のあっせん件数は、2月7日現在で、212件です。昨年度、都内全体の計画を策定した中小企業は243社ですので、計画策定という点では、十分に成果があったものと考えております。
また、計画を実施した企業に対する補助については、今のところ実績はございませんが、これだけの企業が計画を策定しておりますので、今後計画を実施する企業が現れるよう、制度の一層の周知に努めてまいります。

次に、子育て支援券交付事業についてのお尋ねですが、
現時点での換金率は約8割、換金額は約6,600万円となっております。
その内訳としては、小売業が約65%、中でも書籍・文具店の利用がその4分の1を占めるなど、子育てに係る買い物等に利用していただいたものと考えております。

次に、保育園の待機児童の状況についてお答えいたします。
本区では、保育園待機児童対策のため、平成18年3月に文京区保育計画を策定し、この計画を確実に実施してまいりました。具体的には、大塚保育園の改修に伴う定員増、同仁美登里保育園、柳町子どもの森の開設により、95名の定員増を図りました。
また、さらなる保育園待機児童対策として、来年度は、キッズソフィア白山保育園の開設、保育ママの1名増などにより、56名の定員増を図るなど、待機児童解消に向けて積極的に取り組んでまいります。

次に、保育ビジョンについてのご質問にお答えいたします。 
ご案内のとおり、保育ビジョン策定検討委員会は、本区の保育ビジョンに規定すべき事項についてご検討いただき、その内容を区に報告いただくことを目的として設置いたしました。
策定検討委員会では、最終報告に向け、引き続き鋭意検討を行っていると聞いており、予定どおり3月に最終報告を提出していただけるものと考えております。

教育長答弁
教育に関するご質問にお答えします。

はじめに、元町公園についてのご質問にお答えします。
まず、文化庁は文化財的価値を調査する必要があり、現況調査報告書では不十分だとの意見を区に伝えた、とのお尋ねですが、文化庁からは、そのようなご意見は伺っておりません。

次に、教育委員会は文化財保護審議会に正式に諮問すべき、とのお尋ねですが、
先月の教育委員会において、区長部局の検討結果等を踏まえ、元町公園を区指定文化財として文化財保護審議会に諮問する考えはないことを明らかにしたところでございます。

 
次に、区立小・中学校将来ビジョン(素案)に関するご質問にお答えします。
 
 まず、保護者アンケートの結果をどのように反映するかとのお尋ねですが、
 アンケートの結果につきましては、教育委員会や教育改革区民会議の各部会に報告し、ご意見をいただいているところでございます。今後、素案から案とする検討の過程におきまして、保護者からの貴重なご意見として検討に生かしてまいりたいと考えております。
 なお、学校の統合との安易なセットが保護者等に不安を与えているとのご意見ですが、 今回の将来ビジョン(素案)は、本区の将来の学校のあり方についての多面的な取り組みであり、そのなかに、小規模校の統合や老朽化した学校の改築も子どもたちの教育環境の充実のため、不可欠の要素として組み込んでいるものであります。

 
次に、区民との議論をもっとすべきとのご意見にお答えします。
 素案に関しましては、説明会のほか、さまざまなかたちで保護者や地域の方々との話し合いを行っております。私自身も、直接保護者や地域の方々との意見交換を行っており、今後とも続けてまいりたいと考えております。

 
次に、議会からの要望にどう応えるかとのお尋ねですが、
  議会各会派からのご要望につきましては、真摯に受け止めているところです。現時点では、具体的な見直しの方向性をお示しできる段階ではございませんが、なお、慎重に、区民意見、保護者アンケートの結果、さらには教員アンケートの結果等も踏まえ、検討を重ねてまいります。

 
次に、将来ビジョン(素案)の白紙撤回をとのご意見にお答えします。
 先ほどご答弁申し上げたとおり、慎重に検討を重ねている状況であり、将来ビジョン(素案)を撤回する考えはございません。

 
次に、第五中学校、第七中学校統合校建設に関するご質問にお答えします。 
 まず、教育センターの今後のあり方に関する検討状況についてのお尋ねですが、

教育センターは文京区における教育の充実・振興を図ることを目的として設置され、大きな効果をあげてまいりました。今後ともその機能を十分に発揮して文京区の教育の充実・振興に
寄与していくことに変わりはありません。
 教育センターの統合校建設地への併設は変更いたしましたが、現在、「学びの環プラザ」構想との連携内容につきまして検討中であります。
今後の新たな設置場所につきましても、より効果的な機能が発揮できるよう引き続き検討を続けてまいります。

 
最後に、統合計画を白紙に戻すべきとのお尋ねですが、
 五中、七中の統合計画につきましては、これまでもお答えしてきたとおり、緊急の課題である第七中学校の小規模化の課題を含め、それぞれの学校の置かれた状況を十分に勘案したうえで決定したものであり、白紙に戻す考えはございません。
区長への再質問
煙山区長は、年賀状問題の質問について答弁しなかったので、「市民フォーラム」初の再質問をしました。
区長の答弁に答弁漏れがあったので再質問いたします。
骨格予算としなかったこと、将来ビジョンの素案の撤回の決断をされなかったことについても、非常に残念に思います。

年賀状についての質問全てに対し、政治家としての情報に関することであるから答えられないということでしたが、私は執行機関の長として区長に質問しております。
そこで、文京区個人情報の保護に関する条例に関して、執行機関の長としてお答えくださるよう、3点について、再度、質問いたします。

1、 区民から、区長の年賀状の差出先の個人情報の扱いについて事実確認があったのか
2、 条例の第24条に基づいて「適切に対応」されているのかどうか
3、 条例に触れる行為、抵触する行為がなかったら「ない」と明確にお答えください。

開かれた区政を標榜する煙山区長です。誠実なるお答えを求めます。

再質問と、それに対する区長の答弁

1.区民から、区長の年賀状の差出先の個人情報の扱いについて事実確認があったのか
答弁:適切に対応してまいります
2、 条例の第24条に基づいて「適切に対応」されているのかどうか
答弁:適切に対応しております。
3.条例に触れる行為、抵触する行為がなかったら「ない」と明確にお答えください。
答弁:法令に則り、適切に対処いたしております。