子育て支援、真剣に取り組もう!
                                     2004年 7月
 03年の合計特殊出生率が1・29という厚生労働省の発表は、「年金制度の根幹に関わる数値を、年金改正法案の成立を待って発表したのは後出し」と、発表の時期について厳しい批判の声が上がりました。しかし、発表の時期以上に、やはり1・29自体、重い数値であると受け止めなければなりません。
 イタリア、ドイツは日本同様に先進国中では出生率が低いと言われていましたが、両国ともに、男性の育児支援に力を入れたことで出生率が上向きに転じています。また、フランスやスウェーデンでも養育手当ての充実や育児休業中の所得保障を拡充し、出生率を上昇させました。「保育園待機児ゼロ」などの保育施策の充実も必要ですが、育児手当の大幅な拡充や、育児休業中の所得保障など、子育て世帯に対して十分な経済的支援ができるよう、社会保障費を子育て支援に大胆にシフトすべきです。
 「出生率の低下は女性が働くことが原因」とも言われていました。しかし、最近の新聞報道によれば、「正社員の女性は非正社員より結婚率が高く、子育てでも派遣社員より有利」とのことです。一方、雇用状況を見れば、非正社員化が進み、非正社員の割合が今年は30%を越えるとも言われています。
 文京区でも「新行財政改革推進計画」に基づき200人の職員の削減を行う計画で、公立保育園2園の民営化を検討中です。削減される公務員保育士に代わって保育の仕事を担うのは、委託した民間会社等が採用する不安定雇用の非常勤保育士たちです。
 「出生率の低下は問題であり、なんとかしなければ」と言いながら、国も自治体もそして経済界も、目先の利益や経費削減に目を奪われて、結婚や出産がしにくい不安定雇用を促進するのでは1・29どころではなくなります。
 出生率1を切った東京都、0・84で全国ワースト10位の文京区は、国以上に真剣に子育て支援に取り組まなければなりません。男性も女性も、ともに働き、結婚し、安心して子育てと仕事ができる、「男女平等」な文京区になるよう、これからも頑張っていきます。